院長の奥井です。
今回は歯周病治療についてです。
歯周病治療で重要な治療は歯石除去になります。
歯周病とは、歯周病菌により歯と歯茎または歯と歯槽骨(しそうこつ)
とのくっついている部分がはがされ、歯槽骨が吸収していき最終的には
歯槽骨の吸収が著しくなり、歯が抜けてしまう病気です。
ですから歯周病菌を減らすために、歯周病菌の塊であるプラーク(歯垢)を
つかないようにブラッシングを頑張っていただきつつ歯石を除去したり原因除去治療を行っていきます。
そこで今回は縁下歯石(えんかしせき)について説明したいと思います。
歯石には縁上歯石(えんじょうしせき)と縁下歯石とあります。
縁上歯石は歯茎より上に存在し歯に張り付いています。
縁上歯石の主成分は唾液中のカルシウムです。また縁下歯石は歯茎の中の
歯周ポケットというところの歯の面についています。
縁下歯石は血液由来のカルシウムが主体です。
歯石の表面はざらざらしており細菌が付着しやすく、細菌が毒素を出しますので歯石を除去する必要があります。
歯周ポケットを計測して歯周病の程度を診断します。
健康ですと0.5~2mmといわれています。
これが深くなると歯茎が腫れて歯肉炎か歯槽骨が吸収して
歯周病になっていることになります。
ちなみに歯槽骨の吸収がなければ歯肉炎となります。
レントゲンです。ほぼ吸収はないかと思いますが、
歯石の存在はあるようです。
先に縁上歯石を取りますが、縁上歯石は超音波スケーラーという
水の出る装置の振動で除去します。
縁下歯石はハンドスケーラーという装置で
丁寧にとっていきます。
黒いものが縁下歯石です。
歯周病のかなめになる治療がこの縁下歯石の除去と
なります。
患者様の状況により、治療法は異なりますのでお気軽にご相談下さい。