今回は上あごが副鼻腔とつながった場合 上顎洞瘻孔閉鎖術について
説明したいと思います。
上の奥歯を抜歯した時に、時として副鼻腔(ふくびくう)とつながって
しまう場合があります。その時にできた穴を上顎洞瘻孔(ろうこう)と
いいます。そうしますと口にした飲み物が鼻に流出したり、鼻をかんだときに
液体が口の中に流入したりするなどの症状が現れます。
上顎洞瘻孔は放置すると副鼻腔炎を起こす可能性があります。
その治療は下記になります。
①吸収性の止血材を填入し、穴を閉鎖する
②必要に応じて縫合を行う
③シーネ(入れ歯のようなもの)などを用いて食物残渣停滞と鼻腔へ流れるのを防ぐ
④上あごや頬の肉を用いて閉鎖する
④の場合を説明したいと思います。
画像は奥歯の抜歯の後に水を飲むと鼻から出てしまうとの
事で、赤い部分が上顎洞(副鼻腔)とつながっている部分です。
頬の粘膜を引っ張って縫合しました。
1週間後、抜糸の時です。鼻から漏れる症状は
治りました。
3週間後です。
完全に粘膜が塞がった状態です。
上顎洞瘻孔閉鎖術は難しい手術の一つとなります。
しかし確実に副鼻腔との交通を遮断できる方法と
言えると思います。
④の場合を説明したいと思います。
画像は奥歯の抜歯の後に水を飲むと鼻から出てしまうとの
事で、赤い部分が上顎洞(副鼻腔)とつながっている部分です。
頬の粘膜を引っ張って縫合しました。
1週間後、抜糸の時です。鼻から漏れる症状は
治りました。
3週間後です。
完全に粘膜が塞がった状態です。
上顎洞瘻孔閉鎖術は難しい手術の一つとなります。
しかし確実に副鼻腔との交通を遮断できる方法と
言えると思います。