こんにちは、保育士の高梨です。
前回に引き続き、子どもの味覚の育て方を書いてい
こうと思います。
☆乳幼児期に食べたものが味覚のベースをつくる
子どもの味覚を育てるには、離乳期から幼児期での
おいしい味のすり込みが大切です。
脳には古い脳と進化の過程で得た新しい脳がありま
す。脳幹と大脳辺縁系は古い脳、大脳皮質と小脳を合
わせたところは、新しい脳です。
古い脳は3歳までに完成し、それまでは古い脳をメ
インに使います。このことから、0歳から3歳頃の味
覚のすり込みが大切になります。
その後は、古い脳を新しい脳と連動させながら、
「おいしさ」を知っていきます。
★いろいろな食材を経験させる
味覚は、生まれる前の母親のお腹の中にいる胎児の
頃(妊娠7カ月頃)からでき始め、生後3カ月くらいま
で急成長します。生後5カ月から2歳くらいまでは、
色々な味を受ける時期です。この時期が味覚の幅を広
げるチャンスですが、好き嫌いが始まります。
★繰り返し与えて味を学習させる
だしのうま味も、繰り返しの学習で味覚にすり込ま
れます。ところが、強い味のものを与えてしますと、
せっかくのすり込まれた味覚を妨害してしまいます。
食材が持つ本来の味が学習できなくなり、味覚の幅
を狭めてしまいます。
『離乳期、幼児期になるべく控えて欲しい食品』
ケチャップ、マヨネーズ、ソース、ドレッシング
★だしのおいしさをすり込む
だしの基本の味は、鰹節と昆布です。この2つをか
け合わせることで、うま味の相乗効果は7倍になると
言われます。このうま味を知っている子どもは、将来
的にも油や砂糖に偏らない健康な食生活ができるでし
ょう。
★おいしい!と感じる環境づくりをする
子どもの味覚には、「楽しい!」という感情が密接
に関係しています。食卓に座った時に楽しい環境がつ
くれているかが大切です。幼児期には心理的な要素や
環境が美味しさに繋がります。
★子どもの味覚を開花させる
『適切な塩分濃度』
離乳期0.5%⇒1歳半までは大人の半分を目安にする
幼児期0.6~0.7%⇒1歳半から6歳くらいまでは少し
薄めて与える
大人0.8~0.9%⇒これ以上濃くならないようにする
外食1.1~1.2%⇒濃くなっていることが多いので子ど
もに与える時は薄める工夫をする
☆塩分の多い物を食べ続けると、舌の感覚が鈍り、
五味を意識できなくなります。塩分濃度に気をつ
け、薄味を心掛けましょう。
参考文献 日東書院 『子どもの味覚の育て方』
☆当医院では毎週火曜日金曜日9時から
16時半まで保育士がおります。
お子様が0歳からお預かりさせて頂きますので
ご予約お待ちしております。