院長の奥井です。
今回はエナメル突起 エナメルプロジェクションについて
説明したいと思います。
通常、歯の頭の部分を歯冠(しかん)と言いますが
歯冠の外側を覆っていますのがエナメル質であり
根の部分を覆っていますのがセメント質になります。
セメント質には歯根膜という靱帯が繋がっており、歯槽骨という
歯の周りの骨と繋げています。歯周病菌などで歯槽骨や歯根膜が
破壊されますと歯はグラグラし最悪の場合、抜歯に至ります。
話は戻りますが、歯根膜と繋がっているのはセメント質であり
エナメル質は歯根膜と繋がっていません。
このエナメル質が伸びて歯根の部分的まで存在していることが
あります。これがエナメル突起といい、またはエナメルプロジェクションとも
言います。
エナメル突起の部分には歯根膜がありませんのでポケットができやすく
そのまま歯周病菌が侵入しやすくなり歯周病を進行させてしまうことも
あります。
画像の矢印部分がエナメル突起です。
エナメル突起は奥歯にでき、このように真ん中に突起状に
伸びています。
これも矢印部分がエナメル突起です。
この部分の歯周ポケットが深くなってくるようでしたら
エナメル突起を削って平らにするファルカプラスティという
処置が必要なこともあります。