院長の奥井です。
今回は顎関節症についてです。
①顎関節症とは?
口を開こうとすると顎関節(がくかんせつ)といい耳の穴の前にある部分や顎を動かす筋肉が痛んだり
お口が開けられない症状があります。また口の開け閉めで顎関節に音がするというものが顎関節症の症状です。
②顎関節症の原因は?
顎関節症の原因は以前はかみ合わせの不具合と考えられてきました。
しかし今はいろいろな原因が複合されていると考えられています。
以下のような原因が組み合わさってなっているのではと言われています。
顎関節や顎の筋肉の構造的弱さ 不良なかみ合わせ関係 精神的緊張の持続、
あと日常的に歯を接触させる習慣や頬杖やスマホの 長時間操作やうつぶせ読書など
硬いものを好んで噛む癖や片側でのかみ癖 睡眠時のはぎしりやスポーツの種類に
よっては原因と考えられています。
③顎関節症はどんな状態?
画像のピンクの部分が関節円板というクッションのようなものが
存在します。このクッションが上記の原因で前にずれてしまう状態です。
そうなりますとずれた側は開きづらくなり無理やり開けるとクリック音という
音がしてずれた側が遅れて開きますので、お口を開けると下の画像のように
左右いづれかにずれて開くようになってしまいます。
④顎関節症の治療は?
まずは下記のような事を行ってみて下さい。
10分間を限度として氷水を入れたビニール袋を痛む顎関節の外側などに当てて冷やしてください。その後ゆっくりと開閉口して顎関節を動かすとともに筋肉を引き延ばす動作を繰り返しましょう。
食品は小さく切り分け大きく開口することを避けるとともに、かみしめが必要な固い食品は避けましょう。
大あくびをしないようにしましょう。
歯科医院で受診された場合は、レントゲンを撮影し顎関節の位置を確認致します。
必要に応じて鎮痛剤を服用し、スプリントというマウスピースを作製します。
スプリントは夜間睡眠中に使用することで、夜間の無意識かみこみで生じる顎関節や筋肉への負担を軽減させる
働きをします。
そして落ち着きましたら、画像のようにお口を開ける訓練やマッサージをするといいでしょう。
まとめ
お口を開けるときにあごに痛みがあったり開けづらいときは
顎関節症の可能性は高いといえます。
顎関節症はくいしばりや様々な原因が考えられます。
歯科医院での治療はスプリントが主体になりますが、日常的な
注意も必要です。