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理事長BLOG

総入れ歯について 上の総入れ歯が落ちたり割れる原因とは その対策について

2022年4月29日

院長の奥井です。
今回は総入れ歯についてです。

①総入れ歯とは 

 総入れ歯とは歯が全くない方が装着する入れ歯です。
 それに対し部分入れ歯というものがありますが、部分入れ歯とは
 一部歯が残っている場合でクラスプと呼ばれる針金がついています。
 総入れ歯はそれがありませんので、ひっかける部分がありません。
 ですからお口を開けると上は落ちますし、下は下で邪魔して
 起き上がってきます。

②落ちない対策とは?

 では落ちないための対策とは、総入れ歯は粘膜面といって歯ぐきと
 接している部分がぴったりとしていないといけません。
 すき間があればもちろん落ちますし、食べ物が入ってきます。
 そしてもうひとつ大切なのは「かみ合わせ}です。
 かみ合わせが全ての入れ歯の歯がしっかり当たっていないと
 回転して外れてしまいます。

③上の入れ歯が落ちたり割れたりする原因と対策について

 今日のメインです。まず歯が失われると歯ぐきが痩せます。
 これは歯槽骨という歯を取り巻いている骨が吸収するからなのですが、
 上は外側が吸収し下は内側が吸収します。
 
 
 イラストの赤のラインは歯ぐきの部分です。
 概ね、上より下が前にでた感じになられている場合が多いです
 (必ず全ての方がなるわけではありません)。
 この状態で入れ歯を作るといわゆる受け口になります。
 しかし、受け口を嫌がられる患者様が多くやむを得ず
 上の歯を前に出した状態で入れ歯を作りますが、そうしますと
 前方への回転が生じ、入れ歯が外れたり応力がかかって
 入れ歯が割れてしまいます。

 

 画像は無理に前歯を前にもってきたため割れてしまいました。

 
 入れ歯の中に補強線という金属を何本か入れても
 割れています。

 
 そのため、このようにかみ合わせを反対にして
 入れ歯をお作りしました。

 
 左が古い入れ歯、右が新しい入れ歯です。
 青矢印が幅です。
 お口を開けても外れませんでした。

まとめ
 総入れ歯は部分入れ歯の様にひっかける歯がありませんので
 外れやすいです。そのため、粘膜面がしっかりと合っている事。
 またかみ合わせが全体の入れ歯の歯同士で当たっていることが
 大切です。そして患者様のかみ合わせや顎堤(がくてい)といって
 歯ぐきの状態によって反対のかみ合わせで作る事も時には
 必要です。

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