院長の奥井です。
今回はトライセクション 上の奥歯の根を半分抜歯する治療について
説明したいと思います。
前歯や小臼歯は根が1本の場合が多いのですが、
上の奥歯は根が3本あります。3本ある分、しっかりしていますが
根と根の分岐部、いわゆる人間の殻で言うと股の部分に炎症が
起こったり、また1本の根だけに炎症が起こったり虫歯が大きく
進んだりした場合に、歯まるごと抜歯するのではなく1本のみ
抜歯し残りの歯を残す治療が行えます。それを上の奥歯の場合は
「トライセクション」と呼びます。
なお下の奥歯は根が2本ですので「ヘミセクション」と言い
以前投稿させていただきました。
https://okui-dc.jp/2023/03/19/歯根分離(しこんぶんり)根を分ける治療につい/
画像ですが下から2番目の白い歯は歯周病がかなり
進行し歯茎が下がって根が虫歯になっていました。
そのため内側の根を抜歯するトライセクションを行いました。
トライセクションを行い銀歯を被せた状態です。
右から2番目の歯になります。
見た目的には周囲の歯と変わらないと思います。
しかし半分抜歯していますので大きさは
半分になっています。
真ん中の歯になります。
しかし半分残すことにより噛み合うことはできますので
歯をまるごと抜歯することに比べますと良いと思います。
抜歯してしまうと両隣の歯を削ってつないで被せるブリッジに
なるか、取り外しの入れ歯かインプラントになります。
ただし半分抜歯していますので歯としては力に耐える力は
弱まっていますので全て残っている歯に比べましたら
同じだけ長持ちさせるのは難しいかも知れません。
また半分ない分、歯ブラシもしづらくなります。
ただ一つの選択肢としては良い方法です。