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理事長BLOG

口腔機能低下症とは?

2022年4月21日
院長の奥井です。
今回は口腔機能低下症についてです。

口腔機能低下症とは、お口の機能(噛んだり、飲み込んだり、発音や唾液の量など)が低下していく症状です。原因は主に加齢ですが、その他にも疾患や障害など様々な要因があります。
口腔機能低下症を放置していると、お食事をすることが難しくなり、お口だけでなく全身の筋力が衰え、特に高齢の方は要介護状態につながっていきます。いわゆるフレイルという状態になっていきます。

下記の症状が出てきましたら口腔機能低下症を疑います。
  • 食べ物が口に残るようになった
  • 固い物が食べにくくなった
  • 食事の時間が長くなった
  • 食事の時にむせるようになった
  • 薬を飲み込みにくくなった
  • 口の中が乾くようになった
  • 食べこぼしをするようになった
  • 滑舌が悪くなった
  • 口の中が汚れている
ただ、潜在的な口腔機能低下症もありこれらの症状がなくても
検査を行っていくと口腔機能低下症にあてはまる場合もあります。

口腔衛生状態不良(口腔不潔)

舌苔(ぜったい)の付着度を見て、お口の中の清潔度を検査します。
舌苔には食べカスや汚れ、お口の中の細菌が溜まっています。口臭の原因や、舌苔が厚くなると
熱さや味を感じにくくなってしまいます。

 

  • 1日2回以上、夜寝る前にも必ず歯磨きを行いましょう。
  • 舌も綺麗に汚れを落としましょう。
  • 歯間ブラシ、フロスも併用しましょう。
  • うがいをしっかり行いましょう。(ブクブクうがい)
  • 入れ歯をお持ちの方は入れ歯もしっかり汚れを落としましょう。
口腔乾燥の検査


画像のようなムーカスという機械を用いて水分の状態を計測します。
乾燥の場合は以下のトレーニングをおすすめします。
  • お口をよく動かすようにしましょう。
  • 水分をこまめに摂りましょう。
  • 唾液腺マッサージを行いましょう。
  • お口専用の保湿剤を使用しましょう。
残存歯数の検査

残存歯(ざんぞんし)残っている歯が少ない場合、
入れ歯の調整が必要な場合は行い噛みにくくないようにしましょう。
またするめのような歯ごたえのあるものを噛みましょう。

舌口唇運動機能低下

「パ」「タ」「カ」をそれぞれ5秒間発音し、口唇や舌の動きを測定します。
5秒間での合計発音数を計測して1秒当たりの回数を算出します。


 回数が少ない場合は以下のトレーニングをしましょう。

  • お話しする機会を増やしましょう。
  • 早口言葉や滑舌の練習を行いましょう。
  • 舌や唇をしっかり大きく動かしましょう。
  • 専用器具や楽器などを使用し、唇や頬の力を鍛える運動を行いましょう。
低舌圧(ていぜつあつ)


画像のような舌圧計を用いて舌圧を測ります。
舌圧が低いと舌で押しつぶす力が弱いという事になり
食べ物が残りやすくなります。

咀嚼機能低下

咀嚼機能をグミを噛んでもらい、どのくらい粉砕できているかを
調べます。
  • 虫歯や歯周病などがあれば治療し、咀嚼機能を改善しましょう。
  • 食事の際は1口に20~30回咬んで食べましょう。
  • 食べ方指導や咀嚼機能のトレーニングを受けましょう。

嚥下機能低下
 嚥下機能低下を調べるためアンケートに答えていただきます。

これらの検査を行い、口腔機能の状態を調べます。
該当した項目にはトレーニングなどを行い口腔機能の低下を
防いでいきます。これらは時折数値などを調べて向上した場合
維持されているか、または低下していないかを見ていく事が
大切です。

口腔機能低下症は40歳台から何割か該当しているという
統計も出ています。症状がなくても調べた方が良いかも知れません。

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