お問い合わせは052-910-0550
お問い合わせフォーム
予約

理事長BLOG

MTAセメント療法とは?

2025年9月14日

今回はMTAセメント療法とは?について
説明したいと思います。

MTAセメントとはミネラル トライオキシド アグリゲートの略で、
ケイ酸カルシウムを主成分としたセメントです。
優れた生体親和性と高い殺菌力(強アルカリ性)と硬化時にわずかに膨張して
封鎖性に優れるという特徴があります。
主に虫歯治療で神経が露出してしまった場合やかなり神経に虫歯が近い場合に
歯の根神経を抜かずに歯の神経を残せる可能性を高めることができます。

神経を取りますと神経の中に血管もあり、血管ごと取ってしまう事になり
歯が乾燥し割れやすくなります。そのためにも歯の神経がある方がはるかに
歯の寿命が延びる事になります。
そのためにはMTAセメント療法は非常に有意義な治療となります。


青点部分が虫歯になりますが矢印の神経の部分にかなり近くまで
進行しています。


MTAセメント療法を開始しました。かなり虫歯が
深くあります。MTAにはラバーダムというゴムを歯の周りに
かける事が必須になります。
ラバーダムにより唾液が入ってこず、神経が出てしまった場合に
感染を防ぐことができます。


虫歯を完全に取った状態で青点に囲まれた部分が
神経が出かかっています。


MTAセメントを塗ったところです。


その上にセメントで蓋をして一定期間痛みがないか
どうか待ちます。


青点部分がMTAセメントで矢印部分の神経にほぼ
触れています。


一定期間経ち症状もありませんでしたので。
樹脂を詰めました。

このように非常に有効なMTAセメントですが以下の
注意点があります。
①自費診療であること(当院では33,000円です。さらに上の詰め物は自費に
なります)。価格はR7年9月時点です。
②基本的に症状のない歯が対象です。しみるのが酷かったり噛むと痛い場合は
適応外になります。
③必ず神経を守れるわけではありませんので、しみる、痛いなど歯髄炎の
症状が出ましたら神経を取らないといけないことがあります。

MTAセメント療法にご興味がある場合、まず歯科医師に相談されることを
お勧め致します。

この記事は院長が投稿しました。
プロフィール 
医療法人爽誉会おくい歯科 院長 奥井英幹
1999年より名古屋市北区で開業しております。
骨造成を含むインプラント治療 ワイヤー装置を用いた
全顎矯正治療に歯周再生療法 小児矯正と幅広く診療
しております。またスタッフ採用、教育にも力を入れ
十分な体制でのチーム医療を提供できるように
院内スタッフと診療にあたっています。
地域で一番の診療所を目指しております。

ページトップへ戻る