院長の奥井です。
今回はプレオルソによる歯並びの改善について
説明したいと思います。
当院では小児矯正でプレオルソという矯正装置をよく用います。
プレは前という意味でオルソは矯正になりますので
本格的に矯正を行う前にプレオルソで治療するという意味が
含まれているものと思われます。
プレオルソはマウスピース装置になります。
画像がプレオルソを装着した状態になります。
プレオルソには大きく分けて通常タイプのタイプⅠ
開咬(かいこう)と言って奥歯が噛んでいても前歯が開いてしまう
噛み合わせの改善のためにのタイプⅡ
反対咬合いわゆる受け口のタイプⅢとあります。
今回はタイプⅠでの改善を説明します。
プレオルソはネジがついた装置のように積極的に拡大をしたりする
装置ではなく、頬や舌、唇などの過剰な力を避けて歯並びを自然な位置に
持っていくものになります。
ですから改善ももちろん徐々となります。
軽度の叢生(そうせい)いわゆる重なっている場合や、舌を突出させる事などが
原因の空隙歯列などに効果を発揮します。
画像は矢印の歯が斜めに向いているのとやや上の前歯が突出している
ように感じられ口唇や舌の動きがよくないものと判断し
プレオルソを開始しました。
プレオルソは起きている時、1時間以上と就寝時に装着します。
装着して2ヶ月後ですが変化は見られません。
1年半後になります。
かなり前歯の位置が良くなりました。
上下の並びを良い状態になっています。
プレオルソは最初は慣れにくく、唾液でいっぱいになってしまう場合も
あります。その時はプレオルソに穴を開けて通りをよくします。
また最初は唾液が漏れても気にならないお風呂で使用することを
お勧め致します。
プレオルソの料金ですが
R6年9月現在では55,000円(税込)
ただし上下の前歯が生えてみえる場合はセファロレントゲン撮影と
その分析料として33,000円が必要です。
また患者様の歯並びや顎の状態によりますので、全てがプレオルソの対象には
なりません。診断の上にプレオルソが適応なのか調べる必要があります。