院長の奥井です。今回グラグラの歯を固定する治療　暫間（ざんかん）固定　T-fixについて
説明したいと思います。

暫間（ざんかん）固定とは歯周病などでグラグラになった歯を固定する処置です。
まず歯周病が進行しますと歯槽骨（しそうこつ）という歯を支える骨が溶けて
吸収していきます。そのため支えがなくなり歯はグラグラし噛みにくくなったり、
また噛むと痛みを覚えたりするようになります。そのため暫間固定が必要になります。
基本的には歯槽骨が歯を取り囲むように溶けましたら選択肢は抜歯になります。
しかし患者様のご要望によっては一時的にでも抜歯しないでそのままにしたいという
希望もあるかと思います。しかし抜歯をしないで放置しますと骨吸収が進み
両隣の歯にまで影響を及ぼします。
ですから暫間固定はあくまで暫間的な固定であり応急的な処置となります。



画像の下の歯が暫間固定になります。
透明な接着剤と針金でとめてあります。
針金を使わない接着剤のみでもできますが弱いです。
また歯を削って連続した被せ物で固定する場合もあります。



レントゲン像ではマーク部分が骨吸収している部分です。
本来は抜歯になりますが、患者様の希望によっては
固定し定期的にレントゲン撮影し、骨吸収が進行していないか
みていくことになります。

暫間固定はあくまで暫間（ざんかん）の固定です。動揺が収まったら
外すか繋いで被せるか、または抜歯かという選択肢になります。

お気軽にご相談ください。