今回はズキズキする歯の痛みのひとつ 「歯の亀裂」について
説明したいと思います。
これは以前「歯の破折について」でも説明しましたが
割と多い症状ですので再度説明致します。
①歯の亀裂の症状は？
歯の亀裂の症状ですが、多いのは噛むと痛い咬合痛（こうごうつう）というもの
場合によっては何もしなくても痛い自発痛（じはつつう）があります。
また冷たいものや熱いものに痛いという事もあります。
そして歯茎の根元を抑えると痛い根尖部圧痛（こんせんぶあっつう）も
あります。
といいますのは神経のある歯の場合は亀裂により、神経が露出することに
なります。神経が露出すると水などでしみたり、また根の先端にまで
炎症が進みますと咬合痛もでてきます。
②歯の亀裂の原因は
やはり多くは咬合力によるものだと思います。
寝ているときは無意識ですので、体重の２倍から５倍の力がかかるとも
いわれています。特に部分的に金属がかぶっていますとそれがくさびとなって
割れてしまうこともあります。
あと硬いものを噛んでしまったり、反対側の歯がないのでその歯ばかりを
使ってしまったりとかもあります。
③歯の亀裂の治療法
神経のある歯の場合、原則神経を取る抜髄（ばつずい）という治療になります。
神経を取って割れないように全体をかぶせます。ただし亀裂が大きい場合などは
抜歯になる事もあります。
矢印の歯が痛いとの事でご来院されましたが
まずいえるのは○で囲んだ歯がかまりすり減っています。
また見た目には虫歯の穴のようなものはみられません。
レントゲンでは青点の部分が黒く病変が
ありますが、その右側に歯に痛みがありました。
麻酔をして銀を外すとやはり亀裂が入ってました。
神経を取る治療を行いました。
ここでも大切なのは、リーマーという針が
根の先端にまで届いていることです。
矢印部分がそうで、根がカーブしており
根の治療が難しい歯です。
当院ではロータリーファイルという形状記憶の金属で
作られたカーブにも入りやすい器具を使用しています。
まとめ
ズキズキする痛みの場合、歯の亀裂が原因の事も
結構あります。
その場合、咬合痛や自発痛もある事が多く、
また非常に診断しづらいのでしっかり診断し
断定してから治療を行っています。
お気軽にご相談下さい。
