院長の奥井です。
今回は重症度の歯周病治療について説明したいと思います。
歯周病治療は歯科医院での治療の代表的なものの一つと言えます。
歯周病になりますと一番困ってしまうのは
「歯を支える骨が溶け歯が抜け落ちてしまう」
という事です。
さらに歯周病は初期では症状が出ませんので
「歯がグラグラになったり、腫れたりして初めて気づく」
ということもままあります。
日本人の歯を失う原因の第1位は歯周病(37%)となっており、
歯周病罹患率は15-24歳が20% 、25-34歳で30% 、35-44歳で40%、
45-54歳は50%、そして55歳以上は55-60%という割合になっています。
ですから日頃の歯磨きなどのケアはもちろんの事、
定期的に歯科医院に受診して歯周ポケット内の掃除や歯石除去を
行っていくことをお勧め致します。
さて今回の重症度の歯周病治療ですが、原則的には全ての歯周病治療に
共通する
①歯磨きや歯間ブラシ、フロスなどの清掃をしっかり行う
②歯石を取る
歯石には歯茎の上の部分の歯につく歯肉縁上歯石、歯肉縁下歯石と
ありますが、通院して順番に縁上→縁下歯石を除去する
③グラグラの歯を固定する
④場合によっては歯周外科手術を行う
https://okui-dc.jp/2022/03/21/リグロスとは?歯周病の再生療法って?費用は?/
などを行っていきます。
やはり①と②がまず重要となります。
画像の下の歯にはかなり歯石がついています。
レントゲンでは歯の周りの骨がほとんどありません。
青点部が骨ですので矢印の歯はほぼ骨がなく
通常でしたら抜歯になります。
グラグラの歯を接着剤で固定し歯石をとった
ところです。
若干歯肉の腫れが引いています。
この様な治療を繰り返して行きます。
また歯周病治療は歯科衛生士が主体となって行います。
歯科医院にとって歯科衛生士は重要な役割を果たしているのです。