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理事長BLOG

歯の移植について 何年もつのか?

2022年9月22日

院長の奥井です。
今回は以前でも取り上げた歯の移植について説明したいと思います。
歯の移植について具体的な事は以前のブログで投稿しました。

https://okui-dc.jp/2021/12/09/歯牙移植について/

今回はその移植が何年もつのかという事などお伝えしたいと思います。

まず歯の移植は保険診療で行えますが、制約があり
基本的には親知らずを移植する事になります。
親知らずは奥歯ですので大きく、前歯の場所に持ってくる事は
できません。
ですから移植といってもドナーとなる歯によっては自費診療となります。

そしてデータとしては5年から10年ぐらいと言われています。
これは歯には歯根膜(しこんまく)という靱帯(じんたい)が歯槽骨(しそうこつ)
という歯を支える骨とくっついているのですが、丁寧に抜歯しても歯根膜は
ある程度は切断されてしまいます。切断されて歯根膜の量が少ないと
骨と歯が直接くっつき、指で持った時に少し揺れようなそのような感じがなくなり
クッション的な役割ができなくなってしまいます。

また年齢とともに歯根膜も萎縮していきますので、その分成功率も
落ちてきます。ですからドナーとなる歯が歯周病で骨が下がって歯根膜も
減っていないかみることも大切です。

そして入れる歯槽骨とうまくマッチングすればいいですが、隙間が大きすぎたり
合わないこともあります。それでもある程度骨はできるのですが、長持ちしないことも
あります。

そういう意味ではインプラントの方が全て規格化されたサイズのものですので、
しっかりと入るため耐久性が高いと言えます。

しかし移植でも適切に行われればある程度はもつことも勿論あります。


画像は奥歯が残根(ざんこん)といって根っこだけになっている状態です。


レントゲンでは根だけになっている歯が多いのですが
ある程度は残せると判断しました。


×の歯は抜歯させていただき、◯の歯を矢印の位置に移植しました。


治療が完了した状態のレントゲンです。
全ての奥歯が回復しました。


全ての被せ物が被さった状態です。
しかし上の真ん中には口蓋隆起(こうがいりゅうき)下の奥歯の内側に骨隆起(こつりゅうき)
といい食いしばる方にできる骨の隆起があるため歯の破折や歯槽骨の吸収が懸念されます。


しかし左上の奥歯が割れてしまたっためインプラントを埋入しました。


移植してから13年後の状態です。経過をみています。

全てこのような状態に行くことはありませんが、移植もある程度はもつ事も
考えられます。

しかし移植の場合、先ほども説明しましたが移植する歯を選ぶことが
ある程度限られてきますのと入れる穴とのサイズの問題もあり
インプラントの方が削るドリルも企画化されまたインプラント自体
各サイズありますので成功率が高いかも知れません。

当院では移植する歯とのマッチングがよさそうな場合、選択肢の一つとして
ご提案させていただいております。

お気軽にご相談ください。



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