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理事長BLOG

部分的な小児矯正治療 ツーバーフォー治療について

2022年8月4日

院長の奥井です。
今回は部分的な矯正治療 ツーバイフォー治療について説明します。

小児の矯正治療は大人の矯正治療との大きな違いがあります。
それは

「顎の成長が発育途中」

という事と

「永久歯が生え揃っていない」

という事です。

大人の矯正治療では、最近は針金を使わないマウスピースを装着する治療が、かなり増えてきましたがそれでもやはり主たる治療は、針金を装置するワイヤー治療となります。

今回は針金矯正でも部分的に装着する「ツーバイフォー治療」について説明します。

ます「ツーバイフォー」とはどういう意味かといいますと、ツー→大臼歯(奥歯)2本を固定源として、フォー→前歯4本を動かすというものです。

その前に矯正装置には固定源(こていげん)というものが必要です。動かしたい歯がある時に、その歯を動かすための固定となるものです。
ものを引っ張る時に手で引っ張ったとして自分の体が固定源になりますよね。そのようなもので、それが歯だったり、またはアンカースクリューというネジだったりします。

そこでツーバイフォーですが、これは奥歯を固定減として前歯の歯並びを治すものです。


画像の場合、前歯がゆがんでいるのが、わかります。
ただ問題はその前歯だけであって他の歯がガタガタしているとか噛み合わせの前後に大きな問題はありませんでしたのでツーバイフォー治療としました。


これがツーバイフォー装着になります。
奥歯にバンドを巻いてこれを固定として前歯を治していきます。

これは永久歯が生え揃っていないので、このような装置になるのです。
前歯に装着された金属をブラケットといいますが、原則的にはブラックは根っこが完成した歯に装着しないと、矯正力で根の成長が止まってしまう事があります。この場合は前歯の後ろの犬歯や小臼歯は途中までしか生えていませんので、ブラケットはつけません。


ワイヤーの太さを細いものからだんだん太いものに交換して歯をしっかりと動かしていきます。


前歯の並びが綺麗になりました。ここまで数ヶ月です。


ツーバイフォー装置を撤去した状態です。
しかし矯正装置には「後戻り」がつきものです。
必ず装着撤去後に一定期間、リテーナーという後戻り防止装置を装着する必要があります。


リテーナーを装着した状態です。
できればツーバイフォーの後は全ての永久歯が生え揃い噛み合わせが安定するまではリテーナーを装着する必要があります。


リテーナーを上から見た状態です。

まとめ

ツーバイフォー治療は部分的なワイヤー装置になります。
小児矯正装置でよく使われる床型矯正装置は歯並びを拡大する事はできても、一本一本の歯の向きなどを治す事はできません。
その点、ツーバイフォー治療は一本一本の歯の向きを治す事ができます。
しかしツーバイフォー治療は全ての場合に対応する治療ではなく、適切な時期に適切に行うと非常に効果を発揮する有効な装置といえます。

お気軽にご相談下さい。

 

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