院長の奥井です。
今回は抜歯と同所のインプラント手術 抜歯即時インプラントについてです。
通常インプラントの手術は以下の二通りになります。
①抜歯してからインプラントの手術を行う場合
②すでに抜歯して期間が経っている場所にインプラントの手術を行う場合
です。
②の場合、インプラントの手術を行う時期は患者様がご決断されて治療計画が
整ったらになりますが、
①の場合は、抜歯してすぐなのか 1か月後なのか または半年後なのか
ケースバイケースになると思います。
今回は抜歯してすぐ行う場合を述べさせていただきます。
まず抜歯してすぐ行う場合のメリット・デメリットを述べます。
抜歯してすぐ行う場合のメリットは
①手術が1回で済む
②抜いた根の方向がガイドになる(そのまま入れられない事が多いですが
目安にはなります)。
③治療時間の短縮につながる
④特に前歯は外側の骨の吸収を妨げることができる
抜歯してすぐ行うデメリットは
①抜歯した歯が感染していた場合、膿の取り残しの可能性がある
②抜歯に時間がかかった場合、手術時間が延長する
③たいていは元の歯よりインプラントが細いのですき間のギャップが
でき、そにに骨補填材を入れるがそれを完全に埋められない
④細菌感染のリスクがある。
これらの事を鑑みますとよくあるケースは歯が割れて感染してすぐの
場合が抜歯即時インプラントの適応ではと思います。
画像は左下の奥歯に痛みがありました。
青印の右奥には義歯は装着していません。
また赤○は骨隆起(こつりゅうき)と言い食いしばる方に
よくできる骨の隆起です。
レントゲンでは青点が破折部です。
感染していないと判断し、患者様の同意を得て抜歯し
即時インプラントを埋入しました。
術後1か月後にキャップを交換しました。
術後3ヶ月でインプラントが埋入された状態です。
十年後です。義歯ははめていただけませんが、今のところ
インプラントは大丈夫です。
骨隆起をしっかりあります。
レントゲン写真です。
このように抜歯即時でよい場合は、手術回数の減少や
期間の短縮が図れます。
ただ全てに対応できることではありません。
お気軽にご相談下さい。