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理事長BLOG

エムドゲインについて

2025年5月1日
今回はエムドゲインについて説明したいと思います。
エムドゲインは以前も投稿しました。
歯周組織といい歯を取り囲む歯槽骨や歯と歯槽骨をつなぐ歯根膜
などを再生させる薬にエムドゲインとリグロスとあります。

エムドゲインはブタの歯胚(しはい)といって歯の芽のようなもので
まだ生えていない顎の骨の中に埋まった状態のものから作っています。
エナメル質のタンパク質でできています。
対してリグロスはヒト成長因子からできており、ヒトから持ってきた訳ではなく
大腸菌から生成しています。
リグロスの方が増殖させる力は強いのですが、その代わり口腔内の悪性腫瘍の治療中の
場合など使用できない場合があります。

エムドゲインは糖尿病や心筋梗塞、脳梗塞などの動脈硬化の進んだ方。がんによる
放射線治療を受けている方。ステロイド剤の治療を受けている方。妊婦や授乳中の方などの
安全性は確立していません。

リグロスはリグロスの成分に過敏症の既往歴がある場合と先ほど述べましたが口腔内に悪性腫瘍がある
またはその既往歴がある場合は増殖させる可能性があるため使用できません。

今回はエムドゲインの実際を投稿します。


画像の矢印の歯ですが肉眼ではやや歯茎が腫れている
ように見えます。


CTでは黄色の部分がかなり骨が吸収しているのが
分かります。


歯茎を切開しますと黄色の部分(分岐部と言います)
がかなり骨が吸収しています。


状態のよくない根っこを1本抜歯しました。


抜歯した穴にレーザーを照射し殺菌し肉芽組織という
毛細血管の集まりを取り除き感染源を取ります。


エムドゲインを用意します。


エムドゲインを注入します。


人工骨で補填をします。


採血した血液から多血小板血漿を作り、膜として
貼ります。


縫合を終えた状態です。
この様に当院では、再生療法にはCTで事前診断をし、さらに
治癒促進のために多血小板血漿を用いています。

エムドゲインは自費診療になります。
1ブロック(1歯〜3歯程度)88,000円となります。
(R7年1月時点の価格です)。
患者様のお口により状況は異なりますので、お気軽にご相談下さい。


起こり得るリスク・注意点

手術後に出血が続く場合があります。
手術後に腫れや痛みが出る場合があります。
下顎の治療では、一時的に麻痺が生じる場合があります。
上顎の治療では、術後に鼻血が出る場合があります。
細菌に感染する可能性がありますので、術後の経過観察が
必要です。
必ず歯槽骨が再生する事を確約できるものではありません。


この記事は院長が投稿しました。
プロフィール 
医療法人爽誉会おくい歯科 院長 奥井英幹
1999年より名古屋市北区で開業しております。
骨造成を含むインプラント治療 ワイヤー装置を用いた
全顎矯正治療に歯周再生療法 小児矯正と幅広く診療
しております。またスタッフ採用、教育にも力を入れ
十分な体制でのチーム医療を提供できるように
院内スタッフと診療にあたっています。
地域で一番の診療所を目指しております。






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