院長の奥井です。
今回はシーラント 生えかけた永久歯への予防の詰め物について
説明したいと思います。
生えかけた永久歯、特に6歳臼歯などは一番後ろに生えるため
歯磨きがしにくくその溝部分はとても虫歯になりやすい場所と
なります。
そのためその溝部分に予防的にフッ素の入った樹脂を詰める
方法があり、その詰め物をシーラントと呼びます。
シーラントは溝を塞いでくれるため歯磨きがしやすくなるのと
またフッ素が入っているため虫歯予防にもなります。
しかし強度的に強くないため、欠けやすいという欠点をもち
そして溝の虫歯は診断しづらいのもあり、溝の虫歯にシーラントを
詰めてしまうと虫歯を閉じ込めてしまうことになります。
シーラントはあくまで予防的な詰め物のため、フッ素を含んだ樹脂の
ため硬さはそれほどありません。
実際に虫歯になった場合はシーラントでなくレジンという樹脂を
詰めることが多いです。
画像は矢印部分が溝の初期虫歯となります。
しかしこの場所は唾液が多く(泡が見えると思います)
シーラントは唾液がある場所ではすぐ外れてしまいます。
ラバーダムというゴムに穴を開けてその歯だけを露出させ
唾液に濡れなくする方法もありますが生えかけの奥歯など
ラバーダムが難しい場所はこのようなューブをつけて
唾液を吸い出す装置があります。この装置はZOOといいます。
ZOOにより唾液に濡れず歯が乾燥しています。
シーラントを充填した後になります。
矢印の部分に白いものが詰まっています。
シーラントは虫歯予防に有益な方法になります。
しかししっかりと詰めないとすぐに外れてしまったり
また虫歯であることを気づかずシーラントを上から詰めて
しまうと虫歯の進行に気づけないこともあり注意が
必要です。