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理事長BLOG

根の治療中にできた穴、穿孔(せんこう)の対処法について

2023年10月22日
院長の奥井です。
今回は根の治療中にできた穴、穿孔(せんこう)の対処法について
説明したいと思います。

神経を取る時の治療において根っこの中の神経を取るために
その入り口である根管(こんかん)を探すのは時に難しいことが
あります。根管の入り口である根管口が狭かったり小さかったり
しますと偶発的に違う部分に穴を開けてしまうこともあります。
その穴の事を穿孔(せんこう)と呼びます。
穿孔は自然には閉じませんので感染を取り去って周囲の組織に
優しい素材で塞ぐ必要があります。
穿孔部からは感染を起こしやすく、なかなか痛みが取れない場合も
あり抜歯に至ることもあります。


画像は青点部分が根管になります。しかし
その横に白い棒のようなものが写っており
穿孔し穿孔部に根管に入れる充填剤が入ったものと
思われます。


まず根の治療を開始して汚染物質を取り除きます。
青で囲まれた部分が汚染物質です。


青丸部分が穿孔部になります。


元々根管があった部分に針のような器具を
到達させる事ができました。


穿孔部は組織に優しいセメントで覆い、
根管には充填剤を入れたところです。

穿孔の対応は難しく、セメントで塞いでも
痛みが取れず抜歯になることもあります。
必ず経過観察が必要で、完全な治療ではないと
いえますが、極力感染源を取り除きしっかりと塞ぐことが
大切といえます。

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