院長の奥井です。
今回は上の奥歯が落ちてきて下の奥歯が被せられない場合 圧下治療について
説明したいと思います。
日常診療していてよくある場合なのですが、上の奥歯が落ちてきて
下の奥歯を被せられない状況がよくあります。
画像のような場合です。奥歯が下の粘膜に
当たり入れ歯を作りたくても入れられない状態です。
対処法は色々とありますが、今回は圧下治療について
説明したいと思います。
圧下治療とは矯正治療になります。
アンカースクリューという小さなネジを用いて
奥歯を沈める(圧下)させる治療fです。
画像の矢印部分がアンカースクリューになります。
幅がおよそ1.6mmで長さが6mmぐらいから10mmほどの
小さなネジになります。
怖がられる患者様もおみえになりますが少ない麻酔が
簡単に入れられます。
ただし歯の根っこに刺さってはいけませんのでレントゲンなどで
正確に判断する必要がることや、またネジ自体が舌や頬に当たって
痛いことがありますので画像のようなゴムなどでカバーが必要です。
治療を開始して10ヶ月後に歯が沈み、下の被せ物を
被せることができました。
期間はおよそ1年をみていただくと良いと思います。
アンカースクリューは歯茎の中の顎の骨に差し込みますので
場所によっては適当な場所に入れられず画像の様に歯にバンドなど
装置を装着する場合もあります。
治療前は歯が落ち込んでました。
治療後です。歯が沈んでいるのがわかります。
圧下治療は自費診療ですので当院では330,000円かかります。
しかしこの治療を行わないと歯を削らないと下の奥歯を
被せる事ができません。不用意に削ると神経に近づき
歯の神経を取らないといけない場合もあります。
また無理矢理下の歯を被せようとすると歯の高さに全くない
ペラペラの被せ物を入れないと行けなく維持力がないので
外れやすかったり、また上の歯の方が長いため力がかかり
下の歯が割れてしまうこともあります。
そのため圧下治療は良い治療といえます。
ただし稀にお口の乾燥が強い場合などうしてもアンカースクリュー自体
違和感をひどく感じる場合もあります。
お気軽にご相談下さい。