院長の奥井です。
今回はコーヌスデンチャーについてです。
①コーヌスデンチャーって何?
コーヌスデンチャーの正式名称はコーヌスクローネといい円錐形という意味らしいです。
歯の方に冠をかぶせて上から冠をかぶせる2重の冠でできた入れ歯になります。
言葉ではわかりにくいですので画像で説明します。矢印の部分が内冠(ないかん)
といって歯にかぶせる冠です。
そして上に通常、入れ歯の針金となる外冠(がいかん)が入ります。
②コーヌスのメリットは?
コーヌスは2重冠のため、私がよく患者様に説明していますのは
茶筒を想像して下さいと伝えています。
茶筒って外しにくいですよね。冠と冠が茶筒の様に入り込みますので
かなり適合がよくしっかりしています。
また通常ですと画像の矢印の針金になります。
針金は栓抜きと似ていると思います。
栓抜きは力が必要です。入れ歯は食事のたびに
外すため応力がかかります。針金をひっかけている歯の
負担がかかります。その点、コーヌスは二重冠のため
針金より負担が少ないといえます。
また見た目も針金でないので、入れ歯である事が
わかりづらいのも特長といえます。
③コーヌスのデメリットは?
これだけメリットの多いコーヌスですがデメリットもあります。
一つは内冠を入れるため、歯を削らないとういけません。
またコーヌスは各々の歯が平行でないと入りませんので、
場合によっては神経を取らないといけない場合もあります。
内冠も全く負担がかからない訳ではなく、内冠の歯が
ぐらぐらになってくる事もあります。残念なことに内冠の歯が
抜歯になった場合は修理となります。
全てのケースに対応できませんのである程度、歯が残っていないと
コーヌスはできません。また内冠の歯が歯周病でぐらぐらでは
コーヌスはできません。
また費用は自費診療のためかかります。
内冠は適合を良くするため金合金になります。
内冠5本程度で入れ歯も含め100万円程度になります。
あと特殊な治療になりますので何回か治療回数がかかります。
また精密さが求められますので、矢印の様に型どりをして
内冠を印象材にはめ込んで作製します。
まとめ
コーヌスデンチャーは内冠、外冠の2重冠で構成されており
適合もよく針金のない入れ歯になります。
見た目も装着感もまた噛む力も良くとても良い入れ歯ですが、
内冠を入れるため歯を削らないといけない事や費用がかかります。
しかし大変良い治療です。
お気軽にご相談下さい。