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理事長BLOG

エムドゲインとリグロスについて

2025年1月24日

院長の奥井です。
今回はエムドゲインとリグロスについて説明したいと思います。

歯周病が進行しますと歯槽骨という歯を支える骨が溶けて下がってきます。
それにより歯が支持を失い、グラグラし最終的には抜けてしまうという事に
なってしまいます。
失われた骨は戻りませんが、エムドゲインやリグロスという薬を歯の根に
塗る事で(ただし歯茎の手術は必要となります)骨を再生させる効果が
あります。
今回はエムドゲインとリグロスの違いを説明致します。

エムドゲインはブタの歯胚(しはい)といって歯の芽のようなもので
まだ生えていない顎の骨の中に埋まった状態のものから作っています。
エナメル質のタンパク質でできています。
対してリグロスはヒト成長因子からできており、ヒトから持ってきた訳ではなく
大腸菌から生成しています。
リグロスの方が増殖させる力は強いのですが、その代わり口腔内の悪性腫瘍の治療中の
場合など使用できない場合があります。

エムドゲインは糖尿病や心筋梗塞、脳梗塞などの動脈硬化の進んだ方。がんによる
放射線治療を受けている方。ステロイド剤の治療を受けている方。妊婦や授乳中の方などの
安全性は確立していません。

リグロスはリグロスの成分に過敏症の既往歴がある場合と先ほど述べましたが口腔内に悪性腫瘍がある
またはその既往歴がある場合は増殖させる可能性があるため使用できません。

またエムドゲインは保険適応外の治療となります。当院では88,000円(R7年1月現在の治療費です。
変更の可能性もあります)です。

リグロスは保険診療で行えます。およそ2万円以内と思われます。
そうなりますとリグロスの方がお得な印象を受けますが、
リグロスも人工骨と組み合わせて使用しますと保険適応外と
なります(その場合、エムドゲインと同じ費用です)。リグロスは液状のため
人工骨と混ぜて使用した方が、成功率が高まると思います。
またリグロスはエムドゲインより新しい方法のため
データが揃っていないという問題点もございます。

以上、エムドゲインとリグロスの違いをお伝えしました。

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