こんにちは、保育士の高梨です。
今回は、『口腔機能発達を促す正しい食べ方』につ
いて書いていこうと思います。
乳歯列完成期から就学時期までは、口腔機能の発達を
促しながら正しい食べ方を習得する大切な時期です。
最近の幼稚園で子どものお弁当箱をのぞいてみると
おかずが一口サイズに小さく切ってあります。
保護者は食材を小さく切ってしまいがちですが、刻
むと噛まなくても食べられるので、かえって噛まなく
なります。子どもにある程度の大きさのものをかじり
取る捕食動作を繰り返すことで、自分の口腔の容積に
一口量を学習することは、詰め込みによる窒息の防止
になるだけでなく、噛む回数も増え下顎の運動にもな
ります。
またかじり取るたびに口唇を閉じるので、口唇を閉
じる口腔機能の発達が望めます。
口腔機能の向上のために、食材を大きめに切り、少
し固めに茹でるなどの負荷をかける工夫も必要です。
《正しい食べ方のポイント》
①前歯で噛み切って、左右の奥歯で交互によく咀嚼す
る。
②一口量を守る(大きすぎても小さすぎても良くない)
③口を閉じて食べる。
(口が開いていると食べこぼすのを気にして咀嚼せ
ず早く飲み込むことにつながる)
④箸など成長に合わせたものを使用する。
⑤水やお茶などの飲み物は口の中の食べ物がなくな
ってから飲み込む。流し込まない。
《食べにくい食材の工夫をする》
レタスやわかめなどのペラペラした食材や硬すぎ
る塊肉やイカなどは食べにくいですね。そのような
食材は調理で工夫します。
☆とろみをつける
→ブロッコリーやひき肉などの口腔内でまとまり
にくいもの
☆隠し包丁を入れる
→イカやエビ、塊肉など噛み切りにくいもの
☆柔らかく煮る
→根菜類など繊維の多い物
《1歳頃からの手づかみ食べのアドバイス》
摂食機能は手と口の協調運動を学習することで発
達するため、1歳ごろに手づかみを十分させること
が大切です。スプーンやフォークなどは2歳ごろか
ら使っていきます。大きめの食材を自分で噛み取る
練習も大切です。
《コップ飲みのポイント》
正しいコップ飲みは、8カ月頃から練習を始め、1
歳頃には、片手でコップを持てるようになります。
☆正しいコップ飲み
コップの縁を上下の口唇で挟んでいる。
上唇に飲み物が当たっている。
★いけないコップ飲み
※コップの縁に舌が当たっている。
※上唇に飲み物が当たっていない。
コップの傾きを変えずに顔を上向きにして飲む
と、上唇に飲み物が当たりにくくなる。
《ストロー飲みのポイント》
☆正しいストロー飲み
※上下の口唇のみでストローを挟む
(口唇閉鎖を意識する)
※歯では保持しない
※ストローを噛んだり舌の中央まで入れたりしない
※舌を出してその上にストローを乗せない
☆毎日の食事はママにとってとても大変ですね。
あまり頑張りすぎないようにたまには手を抜いて
食事を作りましょうね。
※参考文献 『子どもの口腔機能を育てる本』
医歯薬出版株式会社
☆当医院では毎週火曜日金曜日9時から
16時半まで保育士がおります。
お子様が0歳からお預かりさせて頂きますので
ご予約お待ちしております!