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理事長BLOG

子どもの口腔機能について⑤

2021年1月19日

 こんにちは、保育士の高梨です。
 
 今回も子どもの口腔機能(指しゃぶりの癖は治したら
良いのか?)について書いていこうと思います。

☆乳児期では、指しゃぶりは発達過程における生理的
 な行為なのでそのまま経過観察してよいそうです。

☆1歳から2歳までは遊びが広がり、昼間の指しゃぶ
 りは減少し、退屈な時に見られるに過ぎないので、
 神経質にならなくて良いそうです。

☆3歳から就学前までは習慣化した指しゃぶりでも子
 ども同士の遊びなど社会性が発達するにつれて自然
 に減少することが多いそうです。しかし頻繁な指し
 ゃぶりが続く場合は専門家に受診した方が良いです
       (小児歯科医、小児科医、臨床心理士)

※長く指しゃぶりをし続けるとどのような症状がみら
 れるのでしょうか?

①歯列・噛み合わせの異常がみられる。
 →咀嚼機能が低下
  咀嚼時間が長すぎる場合(口に入れてから嚥下完
  了まで概ね1分以上のもの)はため込んでいる可
  能性があります。
  咀嚼時間が短すぎる場合(咀嚼回数が5回未満、
  口に入れてから嚥下完了まで概ね5秒未満のも
  の)は噛まずに丸のみしていることが多いです。

※適切な咀嚼回数は1口あたり25~50回を目安
    にします。

※離乳食完了後は離乳食を通して口腔周囲筋、特に
    舌を動かすことや安静時にしっかり口を閉じ、舌
 を歯列より前に突出させないようにしましょう!

②舌の突出がみられる
 →嚥下機能が低下
  ヒトは1日約1.5リットルの唾液を嚥下してい
  ますが、異常嚥下のある人ではそのたびごと
  に舌を突出させて嚥下することになります。
  舌突出癖は姿勢や歯列形態とも関連があり、
  正しい姿勢にすることや形態の改善を優先す
  る必要がある場合は矯正治療を行います。  

③口呼吸になる(習慣性口呼吸)
 →呼吸機能に問題
  口呼吸が観察される場合、鼻腔や上咽頭部の
  通気障害がある可能性があります。

 ※鼻呼吸の習得

  ・しっかりと口を閉じて鼻から息を吸って、
   鼻から吐くことを繰り返し、深呼吸をする

  ・口呼吸があると通気感に乏しく、鼻で吸う
   吐くという動作を一度に習得するのは難し
   いため、鼻から吸って口から吐く、口から
   吸って鼻から吐く動作も補助的に行っても
   良いです。

  ・あいうべ体操
   (授乳期②で書きました
    『あいうべ体操』を参照にして下さい)

④舌足らずの発音になる
 →構音機能の低下

 ☆「構音」とは?
   言語音をつくる過程の一つで肺から送られてき
   た呼気が声帯の間を通過するときに、声帯を振
   動させて音声を生じさせること

 ☆授乳期間が長引くと舌足らずの発音になってしま
  う可能性があります。

★指しゃぶりの原因は?

 ①心理的ストレスによる心のサイン?
 ②乳児期の生理的な指しゃぶりが習慣化して残った
  癖でしょうか?

どちらも保護者は生活リズムを整え、外遊びや運動を
させてエネルギーを十分に発散させたり、手や口を使
う遊びを増やしたり、好きなぬいぐるみを持たせたり
寝つくまで子どもの手をさすって安心させたりするこ
とが必要です。

★もし指しゃぶりをしてしまっても叱らず、励ますこ
 とを繰り返してくださいね。

 



※参考文献 『子どもの口腔機能を育てる本』
        医歯薬出版株式会社

☆当医院では毎週火曜日金曜日9時から
   16時半まで保育士がおります。   
 お子様が0歳からお預かりさせて頂きますので
  ご予約お待ちしております!

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