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理事長BLOG

カルシウム拮抗薬により歯肉肥大について

2025年5月29日

今回はカルシウム拮抗薬により歯肉肥大について
説明したいと思います。
カルシウム拮抗薬は血管の平滑筋にあるカルシウムチャンネルに
カルシウムイオンの流入を抑制することで血管を拡張させ血圧を下げる
効果を持つ薬になります。高血圧などに用いられます。
しかしこのカルシウム拮抗薬の副作用として歯肉の肥大があります。

その原因ですがカルシウム拮抗薬を用いることでカルシウムイオンの細胞内流入が減少するため、
歯肉中の繊維芽細胞によるコラーゲン・細胞外基質の分解が抑制され蓄積することによって
歯肉肥厚が起こると考えれています。また、浮腫と同じように、末梢血管での動脈・静脈系の
アンバランスによってうっ血が発現するためとも考えられています。

しかし高血圧などで必要な薬ですのでなかなか変更することは難しいと思います。
また元々歯周病があったりお口の清掃状態が良くない場合により肥大しやすいと
いえ、まずお口の清掃や歯石除去などで改善は見られます。


画像は施設の患者様ですがカルシウム拮抗薬によりかなり
歯肉が主張しています。


当院で訪問診療を行い、口腔ケアを続けました。
口腔ケアの効果によりかなり歯肉の腫脹は改善されました。

この様に口腔内の清潔を心がけることで改善は見込めると
言えるでしょう。
歯肉がとても腫れる場合に、もしかしたらカルシウム拮抗薬を
服用してみえるかもしれません。お薬を今一度確認されることを
お勧め致します。
ちなみにカルシウム拮抗薬は
アムロジン(ノルバスク、アムロジピン)
ニフェジピン(アダラート)
アゼルニジピン(カルブロック)
シルニジピン(アテレック)
ベニジピン(コニール)
などがあります。

この記事は院長が投稿しました。
プロフィール 
医療法人爽誉会おくい歯科 院長 奥井英幹
1999年より名古屋市北区で開業しております。
骨造成を含むインプラント治療 ワイヤー装置を用いた
全顎矯正治療に歯周再生療法 小児矯正と幅広く診療
しております。またスタッフ採用、教育にも力を入れ
十分な体制でのチーム医療を提供できるように
院内スタッフと診療にあたっています。
地域で一番の診療所を目指しております。

 

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