今回は単冠(たんかん)と連結冠(れんけつかん)について
説明したいと思います。
単冠とは文字通り単独の冠ということで1本だけの冠(クラウン)を
指します。例えば隣り合わせの歯を2本治して冠を入れても1本ずつ
入れた場合は単冠と言います。
これに対して連結冠とは繋がった冠のことを指します。先ほどの場合、
その2本がつながっていれば連結冠と言います。
単冠、連結冠それぞれにメリットデメリットとあります。
単冠は1本ずつですのでデンタルフロスを通して掃除ができますので
歯肉に炎症が起きにくいです。
しかし歯の長さが短い場合、連結冠に比べて外れやすかったりまた
歯に動揺がある場合は連結冠はお互いの歯を固定できますが、単冠は
できません。
連結冠はフロスが通せませんが、動揺している歯の場合は被せることで
固定を行うことができます。あと上の前歯の場合、下の歯の突き上げで
歯が移動してしまう「フレアーアウト」が起きにくいというメリットが
あります。
単冠4本を被せて10年ほど経ったケースです。
下の前歯の突き上げでガタガタになってきています。
上の歯を全てつなげて被せたものですが左が被せて数年後、右がさらに11年後です。
歯茎の境目は見えてますが歯の移動は起こっていません。
上から見た状態です。
すり減りはありますが大きく変わっていません。
この様に患者様のお口の状態によって単冠は連結かを選択していくことは
大切と思います。
この記事は院長が投稿しました。
プロフィール
医療法人爽誉会おくい歯科 院長 奥井英幹
1999年より名古屋市北区で開業しております。
骨造成を含むインプラント治療 ワイヤー装置を用いた
全顎矯正治療に歯周再生療法 小児矯正と幅広く診療
しております。またスタッフ採用、教育にも力を入れ
十分な体制でのチーム医療を提供できるように
院内スタッフと診療にあたっています。
地域で一番の診療所を目指しております。