今回は下顎犬歯のスペース不足の矯正について
説明したいと思います。
少し専門的な題目になりましたが、前歯4本が永久歯でその後ろは
乳歯という歯並びが数年続きます。
そして乳歯が抜けてきたときに犬歯のスペースが足りないケースが
とても多く、矯正治療でよく対応に迫られることが多いです。
一般的には前歯4本が永久歯、奥歯が乳歯の時に横方向への拡大を
行う治療が多いのですが拡大しても横方向のため前歯より後方に
生えている犬歯は横方向への拡大ではスペースが生まれず、そのため
その後ろの小臼歯を抜歯してワイヤー矯正を行うことが多いのです。

矢印の部分にある側切歯がスペースがありません。

そのため拡大床という装置で歯列を拡大させます。

側切歯の拡大をしましたがまだ完全ではありません。
そのため隣の乳歯の神経を取る治療を行いその後
削ってスペースを作ります。

神経を取った後のレントゲンです。

側切歯のスペースはできましたが、今度は犬歯の
スペースが足りません。

しかし後ろの乳歯が抜けてきましたら犬歯が
前に出てきました。

かなり並びました。
このように拡大で経過をみていくと犬歯が並ぶ場合も
あります。これは犬歯の後ろの乳臼歯がその下の
小臼歯よりも大きかったことも要因の一つと思います。
お一人お一人顎は歯の上多雨も違いますので
全てがこのようにいきませんが、このような場合ですと
ワイヤー矯正が不要になる可能性も高く費用期間と
抑えることができる事もあります。