こんにちは、保育士の高梨です。
今回は、子どもの食物アレルギーについて書いてい
きます。
《食物アレルギーはなぜ起こるの?》
人間の体には侵入してきた「異物」を排除する仕組
み(免疫機能)があります。
食べ物も実は「異物」で十分に消化されることで、
「異物じゃなく大丈夫!」として体内に取りこまれま
す。離乳食を与える前にアトピー性皮膚炎などで皮膚
の状態が良くないと皮膚から侵入した空気中に飛沫し
ているものや皮膚に付いた食材(卵、ミルクなど)が体
内に侵入して免疫反応を起こすことがあります。
この状態で離乳食を与えると初めて与えられた食品
にもかかわらずアレルギー反応が起きてしまうのです
食物アレルギーは、湿疹、じんましん、下痢、嘔吐
便秘などを起こします。
《自己判断をしないでください》
アレルギーが出てしまうかもしれないと思い卵を食
べさせることを遅くしたり与えないのは良くありませ
ん。
たんぱく質は身体の組織をつくる大事な栄養素です
自己判断で食物制限をすると赤ちゃんの成長の妨げ
になってしまいます。
食べものを食べて先ほどの症状が出た場合は、まず
アレルギー専門医の所できちんと調べてもらうことが
大切です。
《食物アレルギーの多くは成長と共に改善します》
卵も多くの場合、消化機能や免疫機能が発達して幼
児期から小学校にあがる前に食べられるようになりま
す。自己判断をしないで専門医で受診してくださいね。
《食物アレルギーで気を付けたい食品リスト》
①魚介類、エビ、カニ
②大豆
③蕎麦
お蕎麦屋さんの店内に入っただけでも反応が出てし
まう場合もあるので要注意です。
④肉類
⑤果物
キウイ、オレンジ、桃、りんご、バナナ
⑥山いも
自然薯、長芋、つくねいも、いちょういも、やまと
いも
⑦ナッツ類
落花生、ピーナッツバター、ピーナッツオイルは激
しいアレルギーを起こすこともあるので要注意です。
また5歳以下はかみ砕けず誤って気管に入ったり誤
飲する可能性もあるので、もし与える場合は4歳ぐら
いから大人の目の届くところで与えてくださいね。
⑧ゼラチン
牛や豚のコラーゲンが主原料になっています。
《アレルギーのリスクがある子どもはこんな配慮を》
①スタートは遅らせなくても大丈夫
最近の研究では遅らせてもアレルギーの予防になら
ないそうです。逆に少量をあげた方が予防できるとい
う報告があります。
②食材は必ず加熱
食材を加熱することで細菌感染を予防できるだけで
なくアレルゲン度を減らすことができます。
食材の分子が変化して体に異物と認識されにくくな
るそうです。レンジで加熱し冷まして与えます。
③たんぱく質を食べさせる時期・順番・量を守る
様子を見ながら少量ずつゆっくりと与えることが大
切です。
④市販食品はできるだけ控えましょう
市販食品は食物アレルギーを引き起こすことが明ら
かになっている成分(=特定原材料)が含まれている場
合、きちんと表示するよう指導されています。ただ表
示もれやはっきりしない表示の市販食品もあるので注
意しましょう。
⑤体によい食品を摂り入れましょう!
例えば、ビフィズス菌や乳酸菌が入っているヨーグ
ルトは腸内環境を整えてくれたり免疫状態を高めてく
れます。またえごま油、しそ油、魚などに多く含まれ
るEPA、DHAなどは体内の炎症やアレルギーを抑える
効果があります。
参考文献 主婦の友社
『離乳食 食べていいもの悪い物』
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