今回はエンドぺリオ病変とは?虫歯でないのに神経を取らないといけない場合について
説明したいと思います。
通常、神経を取らないといけないのは虫歯が大きくなり神経まで
到達し歯髄(神経の事)炎になる場合が多いのですが、
今回のように虫歯でなくても神経を取らないといけない場合もあります。
その一つとしてエンドぺリオ病変を説明致します。
エンドというのは中という意味で、歯の中いわゆる歯髄の事を指します。
ですから神経を取る治療などの根管治療をエンドと私達、歯科医は呼んでいます。
そしてぺリオは周りという意味で、歯の周りすなわち歯茎や歯周ポケットを指し
歯周病や歯周治療をぺリオと呼んでいます。
ですからエンドぺリオというのはそれが複合し、つまりどちらかが原因でもう一方の
症状が出たものを言います。
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画像では向かって右になりますが、左下の奥歯に痛みがありました。
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歯はしっかり残っていますが奥歯に咬耗といいすり減りが
目立ちます。
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特に向かって右の一番奥歯が失われていますので、
その前の歯にとても負担がかかります。
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歯茎にプローブという器具を挿入するとズブズブと
入って行きます。歯茎の中の骨が溶けていることを意味します。
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矢印部分の骨が溶けて歯周ポケットが形成され、その菌が
下に進み根の先に感染し菌が神経の中に入っていき
歯髄炎を起こしています。
虫歯が原因ではありません。
多分噛み合わせが強く歯を支える歯槽骨が吸収したことが
原因と思われます。また亀裂と言ってヒビが入っているかも
しれません。
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金属を外しました。それほどは虫歯になっていません。
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神経を取る治療を行いました。
このように虫歯でないのに激しい痛みが起こることは
よくあります。
最初は噛み合わせを調整したり、鎮痛剤を処方したりして
様子を見ますが、症状が治まらない場合はこのように
神経を取る治療となります。
かみ合わせが強い方は特に寝ている時の食いしばりが強い
場合が多く、症状によっては就寝時にマウスピースを
装着した方がいい場合もあります。
エンドぺリオ病変はよく起こる症状ですので説明させて
いただきました。