院長の奥井です。
今回は連結冠(れんけつかん)つなげた被せ物について
説明したいと思います。
歯の頭の部分 歯冠(しかん)と呼びますが、その歯冠全てを
覆う被せ物をクラウンと呼びます。
そのクラウンが1本の場合を単冠と呼びます。
また2本以上つなげて作ったものを連結冠と呼びます。
連結冠のメリットは下記になります。
①歯の長さが短い場合に2本つなげるため面積が増え外れにくくなる
②噛み合う歯がない場合などつなげて被せる事により歯の移動防止になる
②は分かりづらいので画像で説明します
③歯周病でグラグラしている場合にお互いの歯を補強できる
④2本別々で作り被せるより連結冠の方が被せる時の時間がかからない
デメリットとしては
①連結部はフロスが通せないので汚れが溜まる 歯間ブラシでしか掃除できない
②噛む力が強いと連結部に応力がかかり、揺さぶりがかかり中のセメントが溶け
虫歯になることがある
③力がかかりすぎたり歯周病が重い場合、つなげた歯がお互いダメになり
共倒れになることがある
などがあります。
ですかたデメリットを容認した上で連結冠の有効性が上回った場合に選択すべきと
思います。
画像が連結冠です。銀歯同士がつながっています、
この場合では下の歯がありませんでしたので、
つなげる事により歯が下に落ちてくるのを防ぐために
行いました。
まあた短く被せて下の入れ歯のスペースを確保しています。
装着してから10年以上後のレントゲンです。しかし応力がかかるためか、
やや周囲の骨が下がっています。
連結冠は日常の歯科治療でよく選択されます。
しかしデメリットも含め慎重に選択することが大切と思います。