院長の奥井です。
今回は2次う蝕について 特に銀歯の中の虫歯について説明したいと思います。
2次う蝕とは、むし歯治療に用いた詰め物や被せ物のすき間にむし歯菌が侵入し、歯が再度むし歯になってしまうことを言います。2次カリエスとも言います。 原因は多岐にわたりますが、大きなものとしては詰め物やかぶせ物の劣化です。
歯は毎日、使います。食事だけでなく食いしばったり、力を入れる時も歯を使います。
そのため詰め物や被せものに負担がかかりますし、また詰め物や被せ物自体の
劣化もあります。ですから結論を先に言いますと、やはり定期検診を定期的に受けられて
虫歯のチェックを受けられることをお勧め致します。
しかし今回の本題の銀歯の中の虫歯は発見が困難です。
見た目で問題がなく、またレントゲンでは金属はレントゲンを通さず白く映ってしまい
中が分かりにくくなります。よほど大きな虫歯でない限り判別が困難です。
銀歯が入っていますが一見虫歯に見えません。
これはお口全体が映るパノラマレントゲンですが、全体が
映る反面、細かな診断には不向きです。
これはデンタルというレントゲンで、先ほど
述べました金属は白く写ってしまい中が分かりづらいです。
今回、金属を外したいというご要望で外しますと
中が虫歯になっていました。
虫歯を削っていくと結構深い虫歯でした。神経まで
達していないと痛みが出ない場合が多いです。
プラスチックに詰め直しました。
ここで大切な事ですが、現在ではこのように歯と歯の間を含まない
虫歯の場合は銀歯を選択せず、プラスチックにしております。
銀歯は歯と接着しませんのでセメントでくっつけるのですが、
噛む力でセメントが破壊されたりし中から虫歯になる可能性があるからです。
被せ物の実際の動画はこちらです。
https://www.youtube.com/watch?v=8-28DclPqLA
プラスチックはセメントでつけず接着剤を塗ります。
銀歯をセメントでつけるよりも接着力があります。
また同じプラスチックで自費診療になりますが、
自費コンポジットレジンというプラスチックですと
かなり硬く変色や劣化がしづらいのと、またラバーダムという
ゴムを装着し唾液を入らないように詰めますので、本来は
自費コンポジットレジン治療をお勧め致します。
画像の緑色のものがラバーダムです。
真ん中の前歯2本を保険のプラスチックから
自費コンポジットレジンに詰め替えた場合です。
やはり定期的に金属の詰め物などのチェックや
怪しければ外してみる事も一つと思います。